ややこしい名前
月曜日は小学校のPTAの集まりに参加した。
1,2年生が愛護部、3,4年生がベルマーク部、5,6年生が厚生部で、私は愛護部に入ることにした。在学中に最低1回は関わらなければいけないのであれば、早めにしておいたほうがいいと思った。愛護部は月1回、登校のこどもたちの見守り活動をするそうです。
これまで、3年生か4年生が、「人権部」を担当して、セミナーや講演会を企画運営していたのが、今年度は「スリム化」することになり、部から「サークル」に変わったそうだ。
(要は保護者の関心が低く、セミナーを企画しても参加者が少ないうえに、保護者の負担が大きいのだろう)
サークルになったので、保護者から入部を希望する人は記入してくださいという用紙が渡された。
仕事でこんだけ人権啓発に関わってはいるものの、自分が住んでいる地域の活動にはほとんど参加したことがない。時々自分の興味関心のあるセミナーには申し込んだりするが(浜矩子さんの講演やこどもの権利条約のワークショップなど)、なかなか行く暇がない。
なのでせっかくの機会なので、そちらの入部も希望して、10時からが愛護部の集まり、11時からが人権サークルの集まりがあった。
全校生徒、500人は超えるはずなのに、
人権サークルに申し込んだ保護者はたったの8人
すくなっ!!!
多くはないだろうなぁとは思っていたけど、ここまで少ないとは思ってもみなかった。
そのうち一人が長女と同じクラスの保護者さんで、もう二人が学年は違うけどおなじ保育園に通った顔見知りの方だったので少し安心した。
部ではなく、サークルになったので、これまでの活動の流れを踏襲する必要はない。自分たちでどうしていくかをまた話し合って進めていくことで昨日は話がまとまった。
最後に簡単に自己紹介をしたのだけど(先にやりなさい)、私は人権サークルということなので、本名で活動をすることにした。
「子どもの名前はこっち(夫の名前)ですが、私の名前は本名です」と言ったら、
4年目だというPTA会長が「ややこしっ!めんどくさいな」と言った。
絶句だった。「私は在日韓国朝鮮人3世ですので」というのが精一杯だった。すると彼女は「こだわりがあるのね」と更に畳みかけてきた。
今思えば、マウンティングされていたのかな?
初対面の人間になぜ、ややこしいなどと言われなければいけないのだろうか。本名を名乗ることがなぜややこしいのだろうか。
ものすごく腹が立って、愛護部もやめてやろうかと思ったけれど、これが現実なんだと実感した。
仕事で人権啓発の担当をしている地域は違うけれど、豊中で長く働いて、そんなことを言われたことは一度たりともない。
一般的に生活する日本人にとって、この国に住む在日外国人が必死の思いで本名を名乗ることは、所詮「ややこしくて、めんどくさい」ことなのだろう。
要するに在日だろうがなんだろうが、日本人っぽく生きろということなんだろう。
私が外国人でなく、日本人で夫婦別姓を提唱する形の本名を名乗っても同じように「ややこしい」と言ったのだろうか。
怒ってばかりいても仕方ないから、やんわりと問題提起しつつ、人権サークルを緩やかに穏やかに共感しながら、楽しい場にしていきたいと思う。