多民族共生人権研究集会に参加しました

(若干追記しました)火曜日は多民族共生人権教育センター主催の研究集会に参加しました。午前中は弁護士の指宿昭一さんの記念講演でした。「外国人の受け入れと企業~人権保障のために取り組むべきこと」と題し、日本に住む外国人が置かれている状況や、昨今話題になっている外国人技能実習生の問題などをお話いただきました。

在留資格については、私自身が当事者ということもあり、新しく感じる情報はなかったものの、日本で働く外国人を国籍別に見たとき、中国人よりもベトナム人がものすごく増加していることを知りました。日本で技能を習得し、母国に帰国してからその技能を経済発展のために役立ててもらうというのが表向きの説明だが、実際には、日本人が嫌がるような劣悪な環境で、安い時給で、酷使されるケースがある。

午後に参加した、高谷幸(たかや さち)さんの「新しい日本の移民受け入れ政策を読み解く」でも少しかぶった内容でしたが、外国人の受け入れについての問題点の指摘が多くあり、とても勉強になりました。

地方の地場産業に従事する外国人が5年ごとに入れ替わると、地域になじめないし、地域のほうも「外国人が入れ替わり立ち代わりで働いている」だけで、顔も名前もよくわからず、なかなか知り合う機会もない。年数に制限があるというのは、企業側からしても、仕事を教えて慣れたころに帰国となると、そのリスクも大きいし、熟練の技師が育たない(技術を覚える以前に、単純作業しかさせてもらえていない気がするから、その心配はないのではと感じた)

さらには、入居差別、差別発言、働く家族の子どもたちの退学率、非正規雇用率の高さなど、働く門扉は広げても、受け入れる側の体制の弱さや、地元の人たちの外国人を排除しようとするまなざしをなんとかするべきではないのだろうか。

「国産」「日本製」「Made in Japan」をある種のブランドとして売り出してはいるが、その商品が作られているのは確かに日本国内かもしれない。しかし、その商品を作っているのは外国人労働者という状況はどう考えてもおかしくはないだろうか。

この社会の仕組み、経済のあり方そのものを根底から変えなければ、まだまだ排除される外国人労働者や非正規雇用、ワーキングプアの人たちが産み出されてしまう危険性がある。そのことにものすごい危機感を覚えました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

未分類

次の記事

開かずの扉か?